民法債権総論の基本書は辞書的な1冊をもっておけば十分だと思います。知識は論文の演習と短答の過去問で習得すれば十分でしょう。
基本書選定は試験時期が改正対応か否かで分かれます。
改正対応なら潮見先生の「民法(全)」と後期プラクティスの2冊体制で万全だと思います。
改正非対応ならとりあえず内田民法で十分ですね。わざわざ版の古い基本書を買うのも癪でしょう。
1.民法Ⅲ債権総論・担保物権(内田貴)
改正非対応の民法債権総論の基本書は内田民法で十分です。担保物権もあわせてこれでこと足ります。
内田民法の債権総論は薄くて読みやすいです。初学者はこれから入るのがわかりやすいと思います。中級者以上は後記プラクティスを辞書的に使うのがよいです。
2.プラクティス民法 債権総論(潮見佳男)
債権総論の定番の基本書です。司法試験の論文対策に十分対応できるだけの情報量です。
もっとも、すごくわかりやすいといった基本書ではありません。いきなりこれを通読すると初学者は挫折する可能性が高いです。
中級者以上が辞書的に読むのがおすすめです。
第5版は債権法改正対応版なので、試験が改正対応でない受験生は第4版を使用すべきです。
3.民法概論〈3〉債権総論(川井健)
安心の我妻系列の基本書です。判例・通説・反対説が綺麗にまとめてあるので、初学者から中級者まで安心して使えます。
内田民法が合わない人は最初の1冊にこれを選んでもいいと思います。改正非対応。