非常識な司法試験合格法則

司法試験合格のための勉強の仕方について解説

初学者の演習書として最適-ロープラクティス商法

ロースクールが設立されて以来司法試験向きの教材がだいぶ増えてきた。僕が受験生のころ、商法の参考書なんてせいぜい旧司法試験の過去問くらいしかなかったが、いまでは学者の書いた演習書がかなり充実している。

ロー生に聞いてみたところ、ロー生の間でよく使われている商法(会社法)の演習書は、「商事法務のLaw Practice商法」とのことだ。

本書は、50題強の会社法の事例問題と10題弱の商法の事例問題からなる。事例問題には数ページ程度の解説がついており、主に裁判例判例を学習させようという構成になっている。

個々の解説自体は、そこまで詳細ではないが、事例で問われる論点は分かるようになっているので独習に向いている。裁判例判例、論点の知識などを詳細に勉強しようと思えば、百選や基本書・予備校本などで補強が必要だ。これ1冊でなんとかなる系の教材ではない。

事例は、旧試験よりは詳細で新試験よりは簡易な内容となっている。論点を学習するだけなら無駄に長い気もするが、問題文を読み解く力をつける意味では勉強になるだろう。

重要論点はかなり網羅しているので、問題集をとりあえず1冊というなら本書をおすすめできる。使い方としては、本書だけで勉強するのではなく、百選や基本書・予備校本などを参照しながら判例や論点の学習を深めるのがよいだろう。

本ブログでも、本書で問われてる論点を司法試験に向けて解説する予定である。